概要
喘息(ぜんそく)は、気管支に慢性的な炎症が起きて、発作的に気道が狭くなり、咳・息苦しさ・ゼーゼーした呼吸が出る病気。 日本の成人の約5-10%が喘息を持っているとされ、約800万人以上が該当する。 ほとんどの人は吸入ステロイド(ICS)で良くなるけど、約5-10%の患者は「重症喘息」で、標準治療でも発作が収まりにくい。 そこで登場したのが「生物学的製剤(バイオ製剤)」。 喘息の炎症を引き起こす特定の物質をピンポイントで抑える抗体薬で、重症喘息の治療を一変させた。 喘息死は年間1,000人台まで減ったけど(ピーク時は7,000人以上)、ゼロにはなっていない。適切な治療の継続が大切です。
最新のエビデンス
■ NAVIGATOR試験(2021年、NEJM) テゼペルマブ(抗TSLP抗体)を重症喘息患者1,061人に投与した試験。喘息のタイプ(好酸球性・アレルギー性など)に関わらず、増悪率が56%減少した。 テゼペルマブは「上流のアラーミン(危険信号物質)」をブロックするので、幅広い表現型の重症喘息で有効性を示した。 ただし、バイオマーカー(好酸球やFeNOなど)が低い群では効果がやや小さい傾向もあり、全員に同じ効果があるわけではない。 ■ PONENTE試験(2022年、Lancet Respiratory Medicine) ベンラリズマブ(抗IL-5受容体α抗体)の投与下で、経口ステロイド(プレドニゾロンなどの飲み薬)を段階的に減量・中止できるかを検証した試験。 患者の多くが経口ステロイドを大幅に減量でき、完全中止に成功した人も多かった。 つまり、副作用の多い全身ステロイドの負担をバイオ製剤で減らせる可能性が示されたということ。 ■ Liberty Asthma QUEST試験(2018年、NEJM) デュピルマブを中等症〜重症の喘息患者1,902人に使用。年間増悪率が約50%減少し、FEV1(1秒量=息を勢いよく吐いたときの量)が0.13-0.21L改善した。 好酸球が高い人(血中好酸球≥300/μL)では増悪率が約65〜70%減少し、特に効果が大きかった。 つまり、好酸球が高い人ほどバイオ製剤の効果が大きいということ。血液検査で効果を予測できるのがポイント。
主な治療法・アプローチ
オマリズマブ(ゾレア)
抗IgE抗体。アレルギー性喘息の元凶IgEをブロック。2-4週間に1回の皮下注射。最も歴史のあるバイオ製剤。
メポリズマブ(ヌーカラ)
抗IL-5抗体。好酸球(アレルギーの炎症細胞)を減らす。4週間に1回の皮下注射。
デュピルマブ(デュピクセント)
抗IL-4/13抗体。2型炎症をブロック。2週間に1回の皮下注射。アトピー性皮膚炎にも使われる。
ベンラリズマブ(ファセンラ)
抗IL-5受容体α抗体。好酸球をほぼゼロにする。8週間に1回(最初は4週間に1回)の注射。
テゼペルマブ(テゼスパイア)
抗TSLP抗体。喘息のタイプに関係なく効く新しいバイオ製剤。4週間に1回の皮下注射。
よくある質問
バイオ製剤は一生続けるの?
バイオ製剤はどうやって選ぶの?
吸入薬をちゃんと使っているのに良くならない…
医師からのコメント
重症喘息のバイオ製剤は選択肢が5種類になり、ほとんどの患者さんに合う薬が見つかる時代です。「喘息は治らない」と諦めないで、専門医に相談してほしい。
※本コンテンツはAIが生成し、医師が監修しています。個別の診断・治療の判断には必ず主治医にご相談ください。エビデンスは主要ガイドラインに基づいていますが、最新の知見と異なる場合があります。
この記事はAIによって作成され、医師(上原吉敬)の監修を受けています。引用されている臨床試験・ガイドラインの情報は、PubMedおよび各学会ガイドラインに基づいて検証されています。
最終レビュー: 2026-02-13